平原君
外の信頼を死守するため、内の尊厳を切り捨てた宰相
紀元前3世紀。
超大国・秦の軍靴の音が迫り、小国が次々と飲み込まれていく絶望的な戦国時代末期の趙。 彼は、この国を支える王族であり、宰相でした。
迫り来る滅亡の恐怖に抗うため、彼が頼ったのは数千人もの「食客」と呼ばれる異才たちを養うこと。 特権階級の頂点に立つ彼でしたが、ある日、足の不自由な男を笑った愛妾の首を斬り落とし、自ら男の門前へ赴いて土下座のような謝罪をします。
なぜ、王族の寵愛という絶対的な壁で守られているはずの身内を、名もなき士の尊厳を取り繕うためだけに冷徹に切り捨て、自ら泥に這いつくばったのか。 圧倒的な暴力が迫る時代の中で、彼がそこまでして繋ぎ止めようとしたものの正体とは何だったのでしょうか。
— noteの記事の導入部分より