古代ローマ
ガイウス・グラックス
未完の理想を「国家の設計図」へ変えた孤独な設計士
兄ティベリウスが非業の死を遂げた後、ローマの広場には重い沈黙が落ちていました。 その沈黙を破ったのは、10年の時を経て護民官の座に就いた弟ガイウスです。
彼は単なる悲しみや怒りに身を任せることはありませんでした。 あふれる激情を極めて緻密な「国家の設計図」へと注ぎ込み、特権階級に支配され硬直した共和政に、新たな骨組みを打ち込もうとしたのです。
兄の血が染み込んだその土地で、彼は決して倒壊することのない強固な理想を現実のものにするため、果てしない建築の歩みを進めます。
— noteの記事の導入部分より