クラウディウス
書庫から引きずり出された学者皇帝。冷徹な機構と情の板挟みに散った孤独

紀元1世紀のローマ帝国。
初代皇帝から続く名門の血筋に生まれながら、足を引きずり吃音があったことから一族の「恥」とされ、長らく日陰の学問の世界に没頭していた男がいました。それが、暴君カリグラの暗殺事件の混乱から、思いがけず第4代皇帝の座に就くことになるクラウディウスです。
血で血を洗う野心と権謀術数が渦巻く帝国の中心で、彼だけが玉座を拒絶し、カーテンの裏で恐怖に震えていました。分厚い歴史の書物に囲まれた冷たい石造りの書庫から、生々しい権力闘争の舞台へと引きずり出されたとき、彼の内側では一体何が起きていたのでしょうか。
— noteの記事の導入部分より