アリストテレス
「最悪の回避」は、決して逃げではない。孤独な亡命を選んだ「万学の祖」
紀元前4世紀の古代ギリシャ。
あらゆる学問を体系化し「万学の祖」と称された哲学者、アリストテレス。殉教の熱狂が思想家の美徳とされた時代に、彼だけが冷徹に死を拒絶し、哲学を生き延びさせるための逃亡を選びました。
かつての教え子であるアレクサンドロス大王の死後、アテナイで反マケドニアの気運が高まり、彼自身が不敬罪に問われる危機が迫ったとき。彼は「アテナイ人に哲学に対する二度目の罪を犯させないために」という言葉を残し、自ら亡命を選択したのです。大衆の怒りを前にしても自らの正しさを叫ぶことなく、静かに背を向けて立ち去ったその背中。
理想の影に隠れた現実の構造を徹底的に解剖し続けた彼の内側に、どのような才能が隠されていたのかを紐解きます。
— noteの記事の導入部分より