周公旦(姫旦)
天命の糸で新たな国家の礎を編み上げた摂政
紀元前11世紀。
巨大な権力を誇った商王朝が暴政の末に滅び、新たな周王朝が産声を上げた直後。建国者である武王の急死により、生まれたばかりの国は早くも存亡の危機に立たされます。
そのとき、幼い甥(成王)に代わって実権を握り、崩壊しかけた国の綻びを必死に縫い合わせたのが周公旦でした。
武力と恐怖で人を従わせるのが当たり前だった黎明期において、最高権力者である彼は、誰よりも「自分一人の限界」を自覚していました。
食事の最中に来客があれば口の中の食べ物を吐き出して面会し、洗髪の最中であれば濡れた髪を握りしめたまま駆けつけたといいます。
食事や洗髪を三度も中断してまで、野に埋もれた人材を熱心に迎え入れました。
権力の頂点に立ちながらも、泥にまみれて他者を頼る切実な姿勢。
そのなりふり構わぬ必死さの奥で、彼の魂はどのような光景を見つめていたのでしょうか。
— noteの記事の導入部分より