日本・幕末
久坂玄瑞
己の言葉が創った熱狂に、退路を絶たれた至誠の檻
幕末の長州藩において、師である吉田松陰の遺志を継ぎ、尊皇攘夷の急先鋒となった志士が久坂玄瑞です。
高杉晋作とともに「松下村塾の双璧」と称され、医者の家に生まれながら鋭い言葉で藩論を動かし、時代そのものを大きな渦へと巻き込んでいきました。
その生涯の原点は、十代半ばに訪れた絶望にありました。
十四歳から十五歳にかけて父母と兄を相次いで亡くした彼は、医者の定めに従って剃髪し、久坂家の家督と藩医の務めを継ぎます。沈黙の中で生と死を見つめていた青年は、やがて時代の最前線へと立ち現れます。
放たれた言葉は人々を動かし、引き返せない場所へと時代を押し進めていきました。
— noteの記事の導入部分より