ジロラモ・サヴォナローラ
退廃を拒み「神の街」を実装しようとした男。純度が独裁に変わる瞬間
ルネサンスの華が咲き誇る15世紀末のフィレンツェ。
広場の石畳には贅を尽くした装飾品や異端の書物がうず高く積まれ、パチパチと乾いた音を立てて崩れ落ちていきます。その「虚栄の焼却」の黒煙を、冷たく静かな眼差しで見つめ続けるドミニコ会修道士がいました。
ジロラモ・サヴォナローラ。メディチ家がもたらした退廃の甘い香りを断ち切り、神の教えに基づく国の樹立を宣言した男でした。巨大な権力からの賄賂を突き返し、ローマ教皇の破門状すらも「無効である」として説教をつづけたその姿は、狂信者と非難される一方で、腐敗した世界に真理を突きつける預言者でもありました。
彼が胸の奥底に抱えていたのは、決して濁ることのない、圧倒的な精神の熱だったのかもしれません。
— noteの記事の導入部分より