柴田勝家
時代の濁流を切り裂く、自分を貫き通した不変の巨石
越前、北ノ庄。しんしんと降り積もる雪の城内で、一人の男が時代の終わりを静かに見つめていました。
柴田権六勝家。織田信長という巨大な太陽に仕え、その強烈な光を一身に浴びてきた男にとって、太陽が沈んだ後の世界は、あまりに騒がしく、そしてあまりに軽薄に見えたのかもしれません。
かつての仲間たちが、羽柴秀吉という新しい時代の風を読み、器用に立ち振る舞いを変えていく中で、勝家だけは頑なに「昨日までの自分」を貫こうとしました。彼は、誰かにとって都合の良い部品として振る舞うことや、時代の要請に合わせて形を変える「使い勝手のいい道具」になることを、その魂が拒んだのです。彼にとって生きることは、周囲に合わせることではなく、変えられない自分を、最後まで信じ切ることに他なりませんでした。
— noteの記事の導入部分より