日本・飛鳥
額田王
あかねさす風を纏い、時代を導いた言霊の巫女
大化の改新から壬申の乱へ。飛鳥時代は、血塗られた権力闘争と激動の渦中にありました。その荒々しい歴史の舞台において、剣ではなく「三十一文字の響き」で時代の先頭に立った一人の女性がいました。
額田王(ぬかたのおおきみ)です。
中大兄皇子と大海人皇子。二人の権力者の間で数奇な運命をたどり、国家の命運を懸けた白村江への出兵時には、大軍の士気を奮い立たせる渾身の歌声を夜空に響かせました。
彼女が唇を開くとき、自然も人の心も、それに応えるように揺れ動きます。歴史の波にただ翻弄されるのではなく、己の足で波頭に立ち、透き通るような声で風を操った彼女の瞳には、一体どのような世界が映っていたのでしょうか。
— noteの記事の導入部分より