欽明天皇
波風を避けた王が、最も激しい嵐を呼ぶ。過渡期の王が辿った残酷な逆説
6世紀中頃。激動のヤマト王権。有力豪族たちがそれぞれの正義を掲げて鋭く対立する中、その板挟みになりながらも、国をまとめる盟主として玉座に座った王がいます。欽明天皇です。
血生臭い政治闘争のただ中にありながら、彼が見せたある反応は、ひどく異質なものでした。 百済から金銅の釈迦如来像が献上されたときのことです。激しい争いが渦巻く宮廷で、一人だけ異国の仏像の未知なる輝きに「端厳(きらきら)し」と、まるで子供のように純粋な驚きと喜びの声を上げたのです。
内なる波風を恐れて自らの決断を徹底して避ける危うい足取りと、外なる未知への純粋な感嘆。この王の内側で、一体何が起きていたのでしょうか。
— noteの記事の導入部分より