イサベル1世
祈りを「実務」で武装させた女王。狂信と理性が織りなす、帝国の設計図
1492年。長きにわたるレコンキスタ(国土回復運動)が終結し、時を同じくして未知の海原へ3隻の帆船が出航しました。
カスティーリャ女王、イサベル1世。
彼女は決して、後世の絵画に描かれるような「宝飾品を投げ打って夢に賭けた感傷的なヒロイン」ではありません。 政略結婚の駒となることを拒絶し、血みどろの継承戦争を経て自ら玉座を奪い取った冷徹な政治家。戦場では前線に野戦病院を組み上げ、国家のあらゆる富を絞り上げて緻密な兵站線を敷いた、最強の実務家です。
天の啓示を見るような敬虔な眼差しと、現実の泥と血を計算し尽くす冷酷な頭脳。 その二つを併せ持った一人の女性が、分裂していたイベリア半島を一つの巨大な帝国へと造り上げました。
— noteの記事の導入部分より